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CO2排出量計算

主に、カーボン・オフセットや製品・サービスの排出量算定で使える排出量計算について、よくあるご質問をまとめました。

企業のサプライチェーン排出量算定においても、基本的な考え方は共通ですが、他の算定方法や排出原単位が使える場合があります。算定にあたっては、環境省・経産省「サプライチェーンを通じた温室効果ガス排出量算定に関する基本ガイドライン」を参照ください。

自動車の利用に伴う排出量はどうやって計算するのですか?

自動車の利用に伴う排出量は以下の式から計算できます。

 

【燃料使用量が分かる場合】

自動車の利用に伴うGHG排出量(㎏-CO2)

= 燃料使用量(ℓ) × 単位発熱量(MJ/ℓ) ×GHG排出係数(㎏-CO2/ℓ)

 例えばガソリン車の場合、ガソリン使用量に、ガソリンの単位発熱量とGHG排出係数をかけて計算します。単位発熱量と排出係数は算定報告公表制度の値を利用します。

 

【燃料使用量が分からない場合】

自動車の利用に伴うGHG排出量(㎏-CO2)

= 走行距離(㎞) ÷ 燃費(㎞/ℓ) × 単位発熱量(MJ/ℓ) × GHG排出係数(㎏-CO2/ℓ)

 走行距離は、メーターの値や、カーナビや距離検索サイトで得られる2 地点間の距離を使用します。走行距離が把握できない場合、車両区分ごとの走行距離(実働1日1車あたりの走行距離)の標準値を使用する方法※もあります。

 燃費は一定期間の走行距離を同じ期間の燃料使用量で割って計算できます。また、車両区分ごとの燃費の標準値を使用する方法※もあります。単位発熱量と排出係数は算定報告公表制度の値を利用します。

 

※「カーボン・オフセットの対象活動から生じる温室効果ガス排出量の算定方法ガイドライン(Ver.2.0)」には、車両区分別の走行距離及び燃費標準値の計算結果が掲載されています。

 

【参照資料】

「カーボン・オフセットの対象活動から生じる温室効果ガス排出量の算定方法ガイドライン(Ver.2.0)」

http://www.env.go.jp/earth/ondanka/mechanism/carbon_offset/guideline/guideline-cmghg.pdf

電車移動に伴う排出量はどうやって計算するのですか?

出発駅から到着駅まで、鉄道を利用する際の旅客 1 人当たりの排出量は以下の式から計算できます。

 

鉄道の利用に伴う旅客1人あたりのGHG排出量(㎏₋CO2)=

旅客移動距離(人・㎞) × 燃料消費率(kwh・MJ/人・㎞) × GHG 排出係数(㎏-CO2/kwh・MJ)

 旅客移動距離は、移動人数×利用する駅間の距離から計算します。駅間の距離は乗換検索サイトなどで検索します。

 燃料消費率は、鉄道で使用される電力及び軽油等の燃料消費のうち、旅客分を、旅客人㎞で割って算出される値です。「カーボン・オフセットの対象活動から生じる温室効果ガス排出量の算定方法ガイドライン(Ver.2.0)」には、主な鉄道会社別の燃料消費率、全国平均の燃料消費率の計算結果が掲載されています。

 GHG排出係数には、算定・報告・公表制度の排出係数を利用します。電力は、電気事業者別の排出係数が整備されているので、鉄道会社が電力供給を受けている電力会社の値を使用します。鉄道会社によっては複数の電力会社から電力供給を受けている場合もあります。その場合、代替値を使用します。

 なお、本来は乗車率によって燃費が変動しますが、上記算定式では考慮されていません。今後の検討課題とされています。

 

【参照資料】

「カーボン・オフセットの対象活動から生じる温室効果ガス排出量の算定方法ガイドライン(Ver.2.0)」

http://www.env.go.jp/earth/ondanka/mechanism/carbon_offset/guideline/guideline-cmghg.pdf