代表的なものとして、欧州のGO(Guarantee of Origin)、北米のREC(Renewable Energy Certificate)、その他地域のI-REC(International Renewable Energy Certificate)があります。
出典:自然エネルギーの電力を増やす企業・自治体向け電力調達ガイドブック第3版
上記はいずれも、どこでどの発電方法で作られたのかなどの電力に関する情報を電力そのものと結び付けてITで管理する「トラッキングシステム」に基づいて発行される証書で、CDPやSBTが準拠するGHGプロトコル(温室効果ガス排出量算定報告の事実上の国際基準)や、RE100において、代表的なものとして紹介されています。但し、GOやREC、I-RECといった名称は同じでも、証書が作られるシステムは国や地域ごとになっているため、証書購入時には、使用目的を伝え、その目的への使用に問題がないかを確認することを推奨します。
【参考】
・GO(Guarantee of Origin):
EUでは、加盟国に対して、消費者が発電方法などの電力に関する情報を把握できるようにするため、GO(Guarantee of Origin:原産地証明)システム(=トラッキングシステム)の構築を義務付けている。これらのシステム下で発行される証書。国際取引ができるよう共通化したEECSシステムもあり、主要国が参加している。
・REC(Renewable Energy Certificate):
北米では、電力会社に対する再エネ導入義務 :RPS(Renewable Portfolio standard)制度への利用などを目的として整備された州や地域ごとのトラッキングシステムが多数存在。それらの下で発行される証書。企業などの自主的取組にも使用される。
・I-REC(International Renewable Energy Certificate):
NGOであるThe I-REC Standardが、欧米のような再エネ証書やトラッキングシステムがない国に対して、GOやRECを参考とした国際水準のトラッキングシステム構築を支援。それらの下に発行される証書。
・「GHG Protocol Scope 2 Guidance」World Resources Institute(日本語訳:SLSV CES 研究所 温室効果ガス(GHG)スコープ2研究会):
Scope 2 Guidance | GHG Protocol
・「CDP Technical Note: Accounting of Scope 2 emissions」CDP Climate Change Questionnaire 2020:
https://b8f65cb373b1b7b15feb-c70d8ead6ced550b4d987d7c03fcdd1d.ssl.cf3.rackcdn.com/cms/guidance_docs/pdfs/000/000/415/original/CDP-Accounting-of-Scope-2-Emissions.pdf?1479752807
・「RE100 Making credible renewable electricity usage claims」 RE100 Technical Advisory Group members(April 2016)