FAQ・用語集コラム

【業界動向】食品ロス・廃棄と気候変動・脱炭素化の状況と動向

 気候変動・脱炭素化への動きがずいぶん加速してきました。その大きなファクトとなる食品ロス削減の取り組みも進み始めています。あらためて食品ロス・廃棄と気候変動の関係性を整理し、地域での取り組みが広がっていけばと願います。食品ロスの取り組みはわが国でも省庁横断的に相互に連携しながら推進されています。最近の情報についてご覧いただければと思います。(※1~3)

 

■食料ロス・廃棄が気候変動に及ぼす影響/FAO
 2018年FAOが発表したレポートによると、世界では生産された食料の3分の1が 生産過程で失われたり、消費段階で廃棄されたりしていると推定されています。食料ロス・廃棄の問題は、単に食料の供給量を減らすだけでなく、生産過程で排出される温室効果ガスを増やすことで気候変動の要因にもなっていると報告されています。
 FAOの推定では、世界で人の消費向けに生産された食料の約3分の1が生産過程で失われたり、消費段階で廃棄されたりしており、その量は年間約13億トンにのぼるとのことです。食料の非可食部を計上すると、生産されても消費されずに終わる食料と副産物は年間16億トンにのぼり、環境、社会、経済に深刻かつ広範囲な影響を及ぼしているとされました。食料のロス・廃棄は、生産から家庭消費に至るまで、フードシステム全段階の課題で、世界の食料生産・供給システムにおける非効率性や制約に加え、持続的でない消費パターンが原因と指摘されました。生産過程で排出される温室効果ガスを増やすことで気候変動の要因にもなっているということです。
 人に消費されない食料から排出されるGHGは、二酸化炭素(CO2)換算で年間3.6Gt(ギガトン)と推定され、加えて、関連する土地利用・土地利用変化および林業部門活動の結果として、CO2 換算で0.8GtのGHGも排出されます。
 前述のように世界の食料ロス・廃棄は気候変動の大きな要因のひとつとなっており、人的活動に起因する世界のGHG排出量の約8%を占めています。この排出量を一国にまとめると、中国(10.7Gt)と米国(6.3Gt)に次いで第3位(4.4Gt)の排出源に位置づけられます。決して少なくない排出源となっています。(※4)

 

■脱炭素に向けたライフスタイルに関する基礎資料/環境省
 2021年2月環境省から「脱炭素に向けたライフスタイルに関する基礎資料」が公表されました。2030年までに「全国でできるだけ多くの脱炭素ドミノ」を起こし、2050年には「脱炭素で、かつ持続可能で強靭な活力ある地域社会を実現」が骨子です。
 「CO2排出の約6割が、衣食住を中心とするライフスタイルに起因で、一人当たり年間7.6t-CO2排出(2017年)しており、国民一人ひとりのアクションが不可欠。」と示されました。
 「食」に関する取り組みでは、生産・加工・流通・調理・消費・ 廃棄の食糧システム全体において、GHG総排出量の8~10%をしめる「食品ロス及び廃棄物」と農業分野の「肥料の使用に伴い排出される温室効果ガス」をファクトとして取り上げています。今後の方向性の参考になる事例も紹介されています(※5)

 

■食生活に関する世論調査/農林水産省
 内閣府において実施した「食生活に関する世論調査」の結果が、令和3年1月に公表されました。この中で、食品ロスについて、「賞味期限と消費期限の違いの認知度」、「⼩売店における⽋品に対する意識」、「食品ロス削減に取り組む小売店における購入に対する意識」等を調査しました。調査結果では、食品ロス削減に取り組む小売店の食品を「購入しようと思う」消費者が4割、「どちらかといえば購入しようと思う」も含めると約9割などの結果となりました。
 結果概要から「賞味期限と消費期限の違いの認知度」で「知っていた」との回答割合87.5%、「言葉は知っていたが、違いは知らなかった」との回答割合9.3%、「知らなかった」との回答割合が1.5%というがわかりました。
 他に、小売店における欠品に対する意識として「仕方ないと思う」との回答割合が74.9%、「不満に思う」との回答割合24.7%ということがわかりました。
 小売店における欠品に「不満に思う」と答えた者(486人)に、食品ロスにならないよう在庫を抱えないために食品に欠品が生じていた場合に、どのように思うか聞いたところ、「仕方ないと思う」との回答割合57.0%、「不満に思う」との回答割合42.2%ということがわかりました。
 食品ロス削減に取り組む小売店が扱う食品を購入しようと思うか聞いたところ、「購入しようと思う」との回答割合が86.4%、「購入しようと思わない」との回答割合12.6%ということがわかりました。(※6)

 

【参考】

※1 消費者庁 めざせ食品ロスゼロ
※2 農林水産省 食品ロス・食品リサイクル
※3 環境省 食品ロスポータルサイト
※4 FAO(国際連合食糧農業機関) 世界の農林水産 Spring 2018 No.850
※5 内閣官房 国・地方脱炭素実現会議の議事
※6 農林水産省 食生活に関する世論調査における食品ロス削減に関する調査結果

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